すらすら読む!古文書

隨園詩話補遺ずいえんしわほい 巻三まきさん

すら読み!

現代語訳

為政者いせいしゃ 給与きゅうよ はもともと 人民じんみん の汗とあぶらです。 たみ の労苦に感謝し、いたわらねばなりません。この気持ちを忘れて弱い人々を しいた げ、天を あざむ くと、必ず 天罰てんばつ がくだる。」という四句の漢詩について、人々は 南宋なんそう の君主・ 高宗こうそう の言葉であると知っているだけです。 ずい えん 詩話しわ 補遺ほい の作者・ しん の文人、 袁枚えんばい は後に 南宋なんそう 文人ぶんじん 張端ちょうちょうたん の『 耳集じしゅう 』を読んで、まさにこの漢詩が中国・ とう まつ 五代ごだい じっ こく 時代の しょく おう もう ちょう の言葉であることを知った。もとは二十四句であり、その後、 南宋なんそう 高宗こうそう がこれから 抜粋ばっすい したのです。

右の文は安政四年十一月五日、松下村塾の塾舎新設の記念すべき日に 高杉たかすぎ 晋作しんさく 君がやってきて、 まつ 平定だいらさだ のぶ こう がくだんの四句を模写したものを示した。そこで私はその四句を調べただして、原文から抜き書きしたものを高杉君に贈りました。

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