すらすら読む!古文書

隨園詩話補遺ずいえんしわほい 巻三まきさん

ジュニアすら読み!

ジュニア向け現代語訳

古い書物に「人々の かみ に立って政治をおこなう者の給料は、世の中の多くの人々の働きのおかげです、その人々へ感謝して、いたわらなければなりません。この教えにそむいて人々を苦しめ、 あざむ くと必ず 天罰てんばつ がくだります。」とあります。このいましめは、古い過去の皇帝の言葉だと考えられていました。しかしある時、もっと古い書物を読むと、この言葉はもっと遠い過去の皇帝の言葉だということがわかってきました。もともとの言葉はもっと長く、後の皇帝がその言葉の一部を切り取ったのです。

右の文は、安政四年十一月五日、松下村塾の新しい建物ができたその日、塾生である 高杉たかすぎ 晋作しんさく 君がやってきて、私たち、 うえ に立って政治をおこなう者のいましめの言葉として、 まつ 平定だいらさだ のぶ 公が書き写したものをもってきたのです。そこで私はその言葉の出典を調べなおして、もとの文から抜き書きしたものを高杉君に贈りました。

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