この戯画は、木戸孝允が周布政之助( すふまさのすけ ) に贈( おく ) ったものだよ。一枚目には、「天地( てんち ) 」がはっきり見えるのが君子( くんし ) (立派( りっぱ ) な人)の眼( め ) 、目が回って「天地」がわからないのが小人( しょうじん ) (度量や品がない人)の眼だと書いてある。二枚目には、「麻田( あさだ ) 先生(周布政之助)命」と書かれた 杯さかずき の下に「飲むなかれ、飲むなかれ」と書いてあるよ。周布政之助は酒が原因で多くの事件を起こしていたんだ。木戸孝允は周布を心配して、気を付けてほしいという気持ちを込めて贈ったものだと考えられるよ。