ゆかりの品を深読み!

木戸孝允戯画( きどたかよしぎが )

ここを深読み!

周布政之助が起こした事件とは?

画像:周布政之助
周布政之助

周布政之助は長州藩を発展させた優秀な政治家だけど、酒好きが原因でいろいろ事件をおこすことがあったんだ。

画像:毛利元徳
毛利元徳

高杉晋作や久坂玄瑞たちが外国人の公使館を襲うことで、幕府に攘夷( じょうい ) の決断を迫ろうとしたとき、土佐藩( とさはん ) (今の高知県)のお殿様、山内容堂( やまうちようどう ) が長州藩の毛利元徳( もうりもとのり ) (お殿様毛利敬親の養子)を説得してこれを止めた。その日の夜、元徳が土佐藩士4人と高杉や周布を招いた宴会を開いたんだ。すると、酒を飲んだ周布政之助が、「山内容堂様がとった行動は、一時( いっとき ) の間に合わせでしかない。攘夷( じょうい ) の決定や承認を幕府から得ようとしているのに、誠意( せいい ) のある行動をとった姿を見たことがない。」と山内容堂を批判した。これに怒った、土佐藩士が周布政之助に切りかかり、高杉たちがこれを止めるという事件が起きたんだ。翌日、毛利元徳が容堂に( あやま ) り、容堂がこれを許したことで、周布は謹慎処分( きんしんしょぶん ) で済んだんだ(実際には、とても忙しかったので、麻田公輔( あさだこうすけ ) という名前を使って仕事をしていた)。
木戸が戯画を贈った気持ちもわかるね。